インタビュー

【ユーザーインタビュー】得意不得意の”掛け合わせ” デジタルが苦手な人こそ使って欲しい

デジリハって実際どんな施設で、どんな風に使われているんだろう?そんな疑問の声にお応えして、デジリハユーザーを紹介していきます!今回は、大阪府枚方市にある訪問看護ステーション「白うさぎ」さんです!

今回は、保育士でもある児童発達支援管理責任者の中瀬さんと理学療法士の森藤さんに、前任者からデジリハを引き継ぐお話しから、デジリハを活用したことで育まれたこと、気付きについてお話を伺いました。

ーー早速ですが、お二人について自己紹介をお願いします。

中瀬:元々は民間の保育園で働いていまして、白うさぎに来る前には、発達障がい児の施設にいまして、去年白うさぎに入社しました。
今は児童発達支援管理者という立場で働き、子どもたちの半年ごとの計画を作って更新したり、ご家族さまに今後のことについてヒアリングを行ったりしています。白うさぎでは、施設の窓口的な立ち位置でもありつつ、時間があるときは現場にで、子どもたちと一緒に遊んだりしています。

森藤:僕は福岡出身で、5年ほど福岡の療育センターで理学療法士として働いていました。その時から障がいをもった子どもたちのリハビリに携わっています。
3年前に大阪に移ってからは小児専門の訪問看護や他のデイサービスでもリハビリ業務に専念して、去年の10月に白うさぎに入職しました。基本的には、デイサービスで子どもたちと直接触れ合ったり、訪問看護でご自宅訪問したりしています。

白うさぎさんでは今年10月に「テクテク祭り」を開催しました。白うさぎさんの施設の特徴について伺っていきます。

ーー白うさぎさんの施設について教えてください。

僕たちは重症心身障がい児を対象とした放課後等デイサービスを実施しており、小児から高齢者までを対象とした訪問看護も併設されています。看護師・保育士・児童指導員・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と様々な分野で活躍してきたスタッフが揃っています。大阪の枚方に施設があり地域に貢献できるよう、人と人の繋がりを大事にしたいという思いで日々活動を行っています。

ーー「テクテク祭り」は地域に密着したイベントだと思うのですが、このようなイベントは頻繁に開催しているのでしょうか?

中瀬:テクテク祭り自体は、今年で2年目になります。秋祭りとして地域の方々を招いて、ちょっとした出し物や出展をします。白うさぎの同じグループに施工会社が入っていて、そのスタッフたちと一緒に作り上げていくお祭りですね。歌を歌ってくれるアーティストさんにもきてもらったりしています!デイサービスの子どもたちが作った作品を展示して、地域の人に見てもらったりもしています。

白うさぎさんでは「デジリハ週間」という週があり、子ども達と一緒にデジリハを活用してもらっています。ここからはデジリハの導入のお話について伺います。

ーーデジリハの導入のきっかけについて教えてください。

中瀬:社長が元々デジリハを知っていたことが導入につながりました。サービス自体を面白いと思ってくれているのが大きいと思いますよ。僕自身も日々活用しているので、率直にデジリハは面白い。これまでは障がいのないお子さんと触れ合う時間が多かったので、障がいのあるお子さんとデジリハを活用して遊ぶ時は、「どういう風に活用したらいいかな」「どう使ったらいい?」と森藤に相談しながら取り組んでいます(笑)。

ーー中瀬さん自身はデジリハをかなり使いこなせているということでしょうか?

中瀬:正直ね、僕はパソコンやデジタルが弱いんですよ…。「デジリハ使いこなせているか?」と尋ねられると、まだまだ。パソコンとセンサーの線を繋げるところから一苦労でした(笑)。例えば、角度をどうやって変えるのとか、何をいじったら強弱の感度が変わるのか…試行錯誤。でも、森藤はデジタルに強い人間なので、常日頃から教えてもらっています(笑)。

森藤:1回配線を違う箇所に繋いだことがあって、全く動かなくなったことありましたよね。

中瀬:そう。「もう動きません!!壊れた!!」と(笑)。

森藤:そんなことありましたね(笑)。

ーー皆が皆デジタルに強いわけではないですし、苦手意識を持っている方もいらっしゃると思います。森藤さんはデジリハの使い方に問題はないですか?

森藤:僕は療育センターで働いていた時から、Tobiiという 視線入力センサーを使っていたので、なんとなくではありますが、デジリハの使い方や操作も把握はできました。視線入力センサーの設定や入力は、デジリハと比較すると難しかったんですよね。

僕がデジリハを知ったのが、白うさぎの面接を受ける時だったんです。調べたり研修を受けていく中で、イメージができた状態で使えたので、あとはデジリハをどうやって活用するか試行錯誤しながら対応していました。

ーーお子さんによって使い方は多岐に渡ると思うのですが、初めはどのように活用していましたか?

中瀬:僕が初めて対応していた頃は、モフをメインで活用していて、ラップの芯にモフを巻きつけて「キラキラジュエリー」で遊んだりしていました。

 

初めは全く知識がない中で、どうやって応用していこうか…と思っていたんです。入社して2ヶ月が経った頃に、森藤が入職してきて、彼のリハビリの経験を元に、アイデアが生まれ、「こんな遊びができるんだ!」と発見の多い日々です。今ではメインホールでHOKUYOでスクリーンに写して、遊んでもらっています。

ーー森藤さんは中瀬さんにとって救世主ですね(笑)。

中瀬:僕はほんまにデジタルが弱くて…。ありがたいことにリハビリの経験があるデジタル世代の森藤くんに活用などを託しています(笑)。託した!!

ーーデジリハの活用については森藤さんはかなり信頼されていますが、デジリハを知ったのは面接時とのことで、こんなふうに活用や工夫ができそうだなと初めからイメージがついていたのでしょうか?

森藤:デジリハはいろんな活用方法があると感じていたので、お子さんの障がいの有無や障害の程度に応じて対応していた経験を踏まえて、「一人ひとりに合わせて」「全員ができるようにはどうするか」は常に考えていました。

通常のリハビリだと、「立たせる」「歩かせる」といった「訓練」としてのイメージが強いと思われますが、「療育の場」なので、リハビリ要素があってもみんなが楽しく遊んでほしいと思っています。一方的にリハビリだけをするんじゃなくて、デジリハを通して保育士、看護師、指導員のみんながコミュニケーションを取りながら楽しくできる工夫を考えています。毎日試行錯誤しながらです。

ーー障がいの程度に応じて、使い分けなどはしているのでしょうか?

森藤:実際に障害の程度で分けてなくて、HOKUYOの「もろこしパーティー」「忍者でドロン」など、ルールのあるゲームを通して、お子さんたちがすごく発達してきたなと感じています。ゲーム性があることを理解できるから遊びやすい。
でも中には意思表示が難しいお子さんもいらっしゃるので、様々なアプリを経験してもらう中でよりその子に合ったやり方やアプリを選ばせていただいています。

HOKUYOはスクリーンに映して遊ぶので、「みんなで一緒に遊べる」そして「誰でも使える」が特徴だと思っていて、「そらの水族館」やモフを使ったゲームを選びがちではあるんですが、叩く動作のゲームだと、ねじり棒にモフを巻きつけてみたら、みんなで遊べて「楽しい」が生まれたんです。
道具を使ったりスタッフが入っていくことで、子どもたちがいろんな新しい経験をすることができるなと思っています。

ーー理学療法士として培ってきたスキルや経験があっての森藤さんの対応ですね。ここからは「デジリハ週間」についてと、デジリハをやって行く中で見えてきた変化について伺います。

中瀬:白うさぎでは、毎月療育計画を立てています。1週目~ 4種目のプランを立て、「この週はがっつりデジリハを使おう!」と決めています。

ーーデジリハ導入して2年ぐらいが経つと思うんですけど、子どもたちの変化は何か感じますか?

中瀬:初めはみんなデジリハに戸惑うんですよね。デジリハのようなITツールに触れる機会はそう多くないので、「これ何かな??」から入るんですよね。センサーに対して戸惑いが長く続く子もいて、初めは険しい顔をしながらやっていますよ(笑)。でも「楽しい」が分かってくると、自分から積極的にタッチしにいったり、立ち上がったりする動きが見られます。

「そらの水族館」ではタカをタッチするとくるっとタカが回るんですね。タカの動きに合わせて一緒にくるくる回ることで、タッチした時の動きの因果関係を理解してくれています。 因果関係を理解することで一緒に遊んでいるスタッフやお友達にも意識が向きやすくなり、それが楽しいコミュニケーションにも繋がってきていると実感します。身体機能のリハビリだけじゃなくて、デジリハで遊ぶ中での一緒に楽しく遊ぶ経験や、デジリハについての会話をしていくことで良い反応を引き出せると思っています。

ーーありがとうございます。 子どもたちの変化も見られる中でスタッフ間の変化もありましたか?

中瀬:僕はこれまでの対象が障がいのないお子さんのお子さんだったので、「そらの水族館」で一緒に遊ぶことで自身の発見は多いなと思います。「この動きをしたら、この部分が育まれる」とか、くるくると回るだけにしても、「この回り方で視線が鍛えられる」など、障がい児にとっては意味がある動きがあるんだと。
指の動きの入力するLeapmotionを使った「もぎゅっとフルーツ」では木に実ったフルーツを「つかむ」「はなす」「移動する」が動きから、バケツに入れる作業があり、腕を上から下に、右から左に動かしたり。僕たちが普段何気なくしている動きが組み込まれています。デジリハを使って僕たちがこの動きを教えていかないといけない課題も見えてきました。当たり前にできることをスタッフが触って理解して教えていかないといけないですよね。
職員同士で「こういう動きしたらいいんじゃないかな?」と考えながらコミュニケーションを取ることもあります。教え合うという意味でも、スタッフ間のコミュニケーションを積極的に図って行くことに繋がっているなと感じます。

ーーそれでは最後にデジリハを検討している方へメッセージをお願いします。

中瀬:僕が思うリハビリのイメージって、こう強制的にやらされているような…。学校の宿題ではないけど、面白くないし、辛いし。でもデジリハのように遊びながらリハビリができたら、楽しいですよね。ゲーム感覚でできるから。
少し能力が高いお子さんだったら、ルールは分かると思うんです。対戦して一緒に遊んだりして行く中で、「勝ち負け」ということも理解してくれると思っています。療育施設や保育園など、療育に携わる幅広い施設で使えると思っています。支援員の工夫の仕方にも寄ってくると思うのですが、デジリハを取り入れることでどんどん可能性は広がるので、ぜひ使ってみて欲しいです。

ーー中瀬さんからもう一言!いただきたいのは、中瀬さんのようにデジタルに抵抗があり「取り入れるの怖いな」とか、「私、活用できないかも…」と感じる方もいると思うんですよね。そういった方々に向けて何かアドバイスはありますか?

一般の知識があればいけます。初めはちょっとだけ苦労しました。配線まわりもね…。でも何回かやっていくうちに普通に覚えられました。デジリハの担当者からもしっかりサポートしていただけるので大丈夫でした。

中瀬:モフの反応が悪くなって「あれ?」ってなったこともありましたが、それこそ、詳しいスタッフに聞く!それこそコミュニケーションです!強みや弱みを活かして、対応していけます!

森藤:おっしゃる通り。繋ぎ方やセンサーの対応、配線など、施設内に一人は慣れている人がいると思うので大丈夫だと思います。
デジタルが苦手だから触れないと思っている方もいらっしゃると思いますが、デジリハは本当に簡単に使えます。ゲームアプリを使って、「どうやって子どもたちに遊んでもらうか」。 ここはスタッフのアイデアやどうやって遊んでもらうかを考える工夫だと思います。
スタッフの活用次第で子どもたちの伸び方が大きく変わってくるので、「使い方の幅」をどう活かすかが大事だと思います。デジタル苦手な方もいらっしゃいますよね。でもその時は助け合いながらでいけると思うので、難しそうな部分はあんまり気にせずに、ぜひ一度使っていただきたいです。

2024年12月6日 掲載

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